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学振（学術振興会）の特別研究員（SPD, PD, DC1, DC2）の場合は、応募書類は以下の通りです。
大抵の院生やポスドクが応募しますが、通常の公募書類に比べると少し特徴的です。
詳しくは本ページ後半で説明しています。
- 現在までの研究状況（研究成果）
- これからの研究計画(背景、目的・内容、特色・独創的な点)
- 年次計画
- 人権の保護及び法令等の遵守への対応
- 研究業績（業績リスト）
- 自己評価
- 評価書２通（受け入れ研究者とそれ以外で１通ずつ）
- 出身研究室選定理由書
書類選考後、場合によっては面接選考があります。
PDだと面接なしで採用の場合が多いですが、一部の人には面接を課せられます。
DCでは基本的に面接があります。
学振の選考プロセスや応募書類の書き方についての詳細は、
本ページ後半で詳しく紹介しています。
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その５．ポスドク・大学院生のための学振申請書
学振研究員の選考過程
日本学術振興会特別研究員（学振研究員）については、
下記ページに説明があります。
以前からあったポスドク(PD, SPD)と院生(DC2, DC1)の他、
最近では出産・育児からの復帰用のRPDというポストもできています。
申請書は、以下のホームページからから入手できます。
通所は所属機関を通して入手し、所属機関を通じて応募します。
学振研究員の審査方法についてここで説明しますが、
詳細は学術振興会の書きページで公表されています。
こちらも確認しておくべきでしょう。
まず意識しなければいけないのは、、専門外の審査員がほとんどだということです。
天文学の分野ですと、審査員は10人ちょっとです。
面接の際に会えたり、噂で聞こえてきたりもしますが、
実際は審査員は学術振興会の下記ページで公表されています。
誰が審査をするのか、確認して対策を立てておくできでしょう。
審査員は、上記選考方法のページ中の「特別研究員審査会委員」と
「任期を終了した専門員」のページに掲載されています。
学振の申請書類は、原本1部、写し6部です。
この写しは審査員用です。
つまり、書面審査員は6人いるということです。
書面審査員は応募者の分化細目に沿って割り当て得られますが、
公平を期するために審査員の所属機関が異なるようになっています。
応募細目を天文学（○○天文学）で申請すると、
○○天文学を専門とする審査員は0名か1名、もしくは、せいぜい2名です。
だとすると○○天文学の専門以外の天文学の専門家が審査員に入ることになりますし、
もしかしたら天文学以外の専門の方が審査員になる可能性もあります。
実は、学振研究員の選考方法は、上記のように最近変更されました。
変更点は下記ページで公表されています。
学振申請書の書き方
そのため、応募書類は、分かりやすく、読みやすくすることが最重要です。
書き方には全般に以下のようなコツがあります。
- 文章は短く簡潔に。なるべく短文で記入。
- 全体の文字数も指定がなければ少なめに。詰め込みすぎない。
- 文字は大きく、太めに書く。
- 図表や写真、グラフも入れて良い。カラーも使用可す。
- 書類中に文献を引用してもよい。
- 引用するときは通常の論文の引用と違い、
著者とジャーナル名、号数ページ数だけでなく、タイトルや簡単な説明も入れた方がよい。
- 応募書類に直接印刷してもよい。コピー機も使用可。
（図表入りやカラー印刷も可ということを知った時は衝撃的でした。
ちなみに私の場合は全て黒一色、文字のみ、で採用されたので必須ではないのでしょうが、
当時と今では時代が変わっているかもしれません）。
- 誤字脱字は厳禁。
審査員は数十人分の応募書類を読みますから、
準備不足の申請書類を読まされてどのような印象を受けるのか、考えるまでもありません。
研究テーマの選び方や書類の書き方も、専門外の審査員も分かるよう
大きなテーマにつなげた方がよいです。
天文学（太陽物理学）で出願するなら、
これこれこういう理由で恒星や銀河にも応用できますとか、
数値シミュレーションで出願するなら、観測的にはどの波長でどのように見えるのか
定量的に見積もることができますとか、
どの論文のどの観測と実際に比較することができますとか
（通常の論文でもそうですが）言うようにしたいところです。
応募書類は可能な限り多くの方に見てもらってください。
指導教官にはもちろん、先輩や同期にも意見を貰いましょう。
審査員経験のある方に見てもらえると、さらによいです。
それから、研究と関係ない友達や恋人等に見てもらって、
内容が理解できるか、読んでいてつっかえるところがないかどうか
確認してもらえるといいです。
上述の通り、審査員といえども申請者の専門的な研究内容を理解できるわけではありません。
以上の内容は学振申請書類を念頭に書いたのですが、
その他の公募書類についてもあてはまるかと思います。
他大学や小さい大学に応募する場合、自分の専門を理解してくれる人は1人いるかどうかです。
1人もいなければそもそも採用は難しいかもしれませんが、
仮に1人いたとしてもそれ以外の教授陣にどうアピールできるかと考えると、
専門外の人へのアピールが重要であることが分かります。
審査結果は11月上旬ころ申請者および所属機関に通知されます。
学振の面接
面接の場合は11月下旬から12月上旬に行われます。
委員及び専門委員で構成される領域別の小委員会において、
PDの場合は1人10分で行われます。
最初の4分でこれまでの研究成果と今後の研究計画について説明し、
残りの6分で質疑応答を行います。
A0のポスターを用意して持参します。
面接審査の結果は1月上旬に通知されます。
学振申請書
平成25年用の応募書類の内容は以下のようになっています。
- 2．現在までの研究状況（図表を含めてもよいので、わかりやすく記述してください。様式の改変・追加は不可(以下同様)）
- �� これまでの研究の背景、問題点、解決方策、研究目的、研究方法、特色と独創的な点について当該分野の重要文献を挙げて記述してください。
- �� 申請者のこれまでの研究経過及び得られた結果について、問題点を含め�，乃�載したことと関連づけて説明してください。
なお、これまでの研究結果を論文あるいは学会等で発表している場合には、申請者が担当した部分を明らかにして、それらの内容を記述
してください。
※１ページ半
- 3．これからの研究計画
- (1) 研究の背景
2.で述べた研究状況を踏まえ、これからの研究計画の背景、問題点、解決すべき点、着想に至った経緯等について参考文献を挙げて
記入してください。
※半ページ
- (2) 研究目的・内容（図表を含めてもよいので、わかりやすく記述してください。）
- �� 研究目的、研究方法、研究内容について記述してください。
- �� どのような計画で、何を、どこまで明らかにしようとするのか、具体的に記入してください。
- �� 共同研究の場合には、申請者が担当する部分を明らかにしてください。
- �� 研究計画の期間中に異なった研究機関（外国の研究機関等を含む。）において研究に従事することを予定している場合はその旨を記載し
てください。
※１ページ
- (3) 研究の特色・独創的な点
- 次の項目について記載してください。
- �� これまでの先行研究等があれば、それらと比較して、本研究の特色、着眼点、独創的な点
- �� 国内外の関連する研究の中での当該研究の位置づけ、意義
- �� 本研究が完成したとき予想されるインパクト及び将来の見通し
※半ページ
- (4) 年次計画
- DC1 申請者は１〜３年目、DC2 申請者は１〜２年目について、年次毎に記載してください。元の枠に収まっていれば、年次毎の配分は
変更して構いません。
※半ページ
- (5) 人権の保護及び法令等の遵守への対応
- 本欄には、研究計画を遂行するに当たって、相手方の同意・協力を必要とする研究、個人情報の取り扱いの配慮を必要とする研究、生命
倫理・安全対策に対する取組を必要とする研究など法令等に基づく手続きが必要な研究が含まれている場合に、どのような対策や措置を講
じるのか記述してください。例えば、個人情報を伴うアンケート調査・インタビュー調査、国内外の文化遺産の調査等、提供を受けた試料
の使用、ヒト遺伝子解析研究、遺伝子組換え実験、動物実験など、研究機関内外の情報委員会や倫理委員会等における承認手続きが必要と
なる調査・研究・実験などが対象となります。
- なお、該当しない場合には、その旨記述してください。
※１ページ弱
もっとも主要な論文の要旨2000文字程度という項目がなくなり、この項目が入りました。
-
4．研究業績
（下記の項目について申請者が中心的な役割を果たしたもののみ項目に区分して記載してください。
その際、通し番号を付すこととし、該当がない項目は「なし」と記載してください。
申請者にアンダーラインを付してください。
業績が多くて記載しきれない場合には、主要なものを抜粋し、
各項目の最後に「他○報」等と記載してください。）
- (1) 学術雑誌等（紀要・論文集等も含む）に発表した論文、著書（査読の有無を区分して記載してください。査読のある
場合、印刷済及び採録決定済のものに限ります。査読中・投稿中のものは除く）
- �� 著者（申請者を含む全員の氏名を、論文と同一の順番で記載してください。）、題名、掲載誌名、発行所、巻号、pp 開始頁−最終頁、発行年をこの順で記入し、著者の所属・職については脚注に記載してください。
- �� 採録決定済のものについては、それを証明できるものをP.10 の後に添付してください。
- (2) 学術雑誌等又は商業誌における解説、総説
- (3) 国際会議における発表
（口頭・ポスターの別、査読の有無を区分して記載してください。）
著者（申請者を含む全員の氏名を、論文等と同一の順番で記載してください。）、題名、発表した学会名、論文等の番号、場所、月・年
を記載してください。
発表者に○印を付してください。
（発表予定のものは除く。ただし、発表申し込みが受理されたものは記載しても構いません。
その場合は、それを証明できるものをP. 10 の後に添付してください。）
- (4) 国内学会・シンポジウム等における発表
(3)と同様に記載してください。
発表申し込みが受理されたものを記載する場合は、(3)と同様に証明できるものを添付してください。
- (5) 特許等（申請中、公開中、取得を明記してください。ただし、申請中のもので詳細を記述できない場合は概要のみの記述で構いませ
ん。)
- (6) その他（受賞歴等）
※１ページ
- ５．自己評価
- 日本学術振興会特別研究員制度は、我が国の学術研究の将来を担う創造性に富んだ研究者の養成・確保に資することを目的
としています。この目的に鑑み、申請者本人による自己評価を次の項目毎に記入してください。
- �� 研究職を志望する動機、目指す研究者像、自己の長所等
- �� 自己評価する上で、特に重要と思われる事項（特に優れた学業成績，受賞歴，飛び級入学，留学経験，特色ある学外活動など）
※１ページ
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