「平成21年を基礎科学力強化年に」 文科相表明
子供たちの「理数離れ」を防ぎ、基礎科学力を向上させていこうと、塩谷立文部科学相は24日の閣議後会見で、平成21年を「基礎科学力強化年」と位置づけ、若手研究者の支援や研究環境の整備、創造的な人材の育成を目指す「基礎科学力強化総合戦略構想」を明らかにした。
益川敏英・京都大名誉教授らノーベル賞受賞者らを招いて開かれた懇談会での助言を踏まえたもので、基礎科学力を強化するため、国を挙げてのシステム構築を目指す。
構想では、第三者による「基礎科学力強化委員会(仮称)」を科学技術・学術審議会内に設置。また中長期的な計画については、省内での調整機関として「基礎科学推進連絡調整会議」も設置するとしている。
構想の柱は、研究者の支援▽研究環境の整備▽創造的人材の育成−の3本。若手研究者の育成を重視し、研究機関や企業から正規採用されずに研究を続けるポストドクター(ポスドク)の実態改善なども検討される。
さらに、子供たちの「理数離れ」を防ぐための理数教育の充実も図る。来春には子供たちがノーベル賞受賞者と触れあう機会なども設けていく予定だ。