筑波大「BLSつくば」 研究広げ、院生の就職支援
「院生ってイイの?」「ぶっちゃけ博士号とって就職できるの?」
BLSつくば(学生ビジネス研究会)がこれまでに開催した講演会のタイトルだ。OBらに率直に語ってもらい、大学院生らが進路について考えた。
筑波大では大学院への進学率が4割を超え、博士課程を修了した「ポスドク」も多い。ただ、周囲に研究機関が多いわりに、ポスドクらの職探しは楽ではない。BLSは自分たちも専門外の勉強をしながら、多くの院生の職探しを支援する。まるでNPOのようなサークルだ。
毎年10月、大学の就職課が開催する「逆求人セミナー」を手伝う。博士課程の院生らが研究内容をプレゼンし、企業担当者がブースを回る。それがきっかけで内定にこぎつける院生がいるばかりではなく、「研究をわかるように話す訓練になった」と、職探しを超えた意味を見つける院生もいる。
代表のシステム情報工学研究科2年、赤名武志さん(26)は「大学院は孤独な研究室生活になりがち。院生自らが主体的に研究の先にあるものを考える場を作りたい」と話す。
〈メモ〉 大学の研究活動と企業の実業との橋渡しを目的に、02年に設立。部員は理系院生を中心に7人。主な活動は、毎週水曜日の夜に開く勉強会。経済、金融、経営などをテーマに議論し合う。